ウイルス学・寄生虫学 Osaka Metropolitan University
Field photo · DR Congo

DR Congo

— 流行地から、未知感染症を捉え、社会実装へつなぐ。

コンゴ民主共和国における海外研究拠点形成

Building a research hub in DR Congo

Overview

概要

J-GRID+とは

J-GRID+は、アジア・アフリカ・南米の感染症流行地に海外研究拠点を整備し、新興・再興感染症の基礎研究を進めるAMEDの研究ネットワーク事業です。各拠点が現地機関との共同研究を重ね、病原体・宿主・疫学に関する情報を積み上げることで、日本の感染症対応能力の向上につなげています。

拠点のテーマ

コンゴ民主共和国(DRC)拠点は、大阪公立大学と現地の国立生物医学研究所(INRB)との連携のもとに運営されています。掲げるテーマは、次の一行に集約されています。

網羅的病原体解析および宿主免疫応答解析による未知病原体探索研究の推進

このページで伝えたいこと

DRC拠点は、流行地の臨床現場・検体・ゲノム解析・免疫解析を一つに結び、未診断感染症の早期発見と社会実装を目指す拠点です。ここでは、その全体像と歩みを紹介します。

At a glance

連携機関
INRB(国立生物医学研究所)
対象地域
DR Congo
分野
新興・再興感染症
開始
2017年 〜継続中

事業名・資金の詳細は、広報課承認後に掲載予定です。

Why DR Congo

なぜコンゴ民主共和国なのか

世界的アウトブレイクの早期警戒に直結する、最前線の一つ。

マラリアNTDsエムポックスエボラ未診断感染症

DRCは新興・再興感染症が頻発し、原因を特定できない未診断感染症の疑い例も少なくない地域です。「診断がつかなかった症例」を科学的に捉え直すことが、次の感染症リスクをいち早く見つける手がかりになります。

拠点の重要性

  • 国際感染症研究拠点として重要な位置を占める
  • ヒト感染症コホートを研究の基盤とする
  • 流行地で得られる臨床・疫学・病原体情報を統合する
  • 新たな診断・治療・ワクチン開発への接続を目指す
Field Evidence Translation

Infrastructure

DRC拠点の研究基盤

臨床現場から解析、そして社会実装までをつなぐ。

関連病院 / 臨床現場 疫学 / 保管・輸送 解析 / 病原体・免疫・オミクス 社会実装 / TPP・POC

ヒト感染症コホート

マラリア、エムポックス、COVID-19、その他の疑い症例を対象に、臨床情報と検体を統合する研究基盤です。

現地解析能力

次世代シーケンサーなど高度な解析機器を活用し、国外への搬出が難しい検体にも対応できる解析体制を目指しています。

情報共有・病原体移送

日本を含む国際社会との情報共有、コールドチェーンの整備、法規制の確認、BSL3を含む国内保管・解析体制を整えています。

Focus areas

研究の重点領域

それぞれのテーマは、今後の個別ページで詳しく紹介していきます。

マラリア

無症候性感染や重症化、胎盤マラリア、薬剤耐性——母子コホートを通じて疾病負荷の全体像に迫ります。

エムポックス

コホート研究とゲノム多様性の解析から、感染経路や後遺症を含む臨床像を明らかにします。

ワンヘルス

野生動物・家畜・環境をまたいだ調査で、感染症がヒトへ伝わる経路を探ります。

オミクス解析

メタボロームやトランスクリプトームを含む網羅的な解析で、新しいバイオマーカーを探索します。

未診断疾患監視

metagenomic NGSとPhIP-Seqを中核に、これまで捉えられなかった感染症を可視化します。

社会実装

診断法・治療法・ワクチン開発、POC試験、そして人材育成を通じて、研究を現場へ還します。

※ 各テーマの詳細ページは、準備が整い次第公開していきます。

Core themes

DRC拠点の中核テーマ

検体から手がかりを読み解く科学と、それを現場に届ける実装。二つの軸を並行して育てています。

未診断疾患サーベイランス科学

「陰性」や「不明」で終わる症例を、次の発見につながるデータへ。

臨床的に感染症が疑われながら、通常の検査では診断がつかない症例。DRC拠点は、そうした未診断疾患コホートを核に、病原体ゲノムを網羅的に読むmetagenomic NGSと、宿主の免疫応答を読み解くPhIP-Seqを組み合わせた統合サーベイランスを進めています。病原体そのものが見つからない症例にも、免疫応答という手がかりから迫ることができる——それが二つのレンズを重ねる意味です。

レンズ1 · Metagenomic NGS

検体中の核酸を広く読み、病原体候補を探索する。

レンズ2 · PhIP-Seq

血清抗体が認識する抗原を読み、感染履歴を推定する。

この統合サーベイランスは、未同定の病原体の発見、早期警戒体制の構築、そして新たな診断法の開発へとつながっていきます。

準備中 metagenomic NGSとPhIP-Seqの技術解説は、今後公開する専用ページで詳しく紹介します。

Point-of-Care Testing(POCT)開発

検査室を離れても使える、迅速で簡便な診断法の開発です。metagenomic NGSとPhIP-Seqで得た知見を、現場で使える形へと落とし込むことを目指しています。

準備中 詳細は追って記載します。